5月23日、浦安市の仮設飛行場にてレッドブル・エアレース2017年ワールドチャンピオン・室屋義秀選手の記者会見が行われた。室屋機は未だハンガーに到着しておらず、機体のない状態での会見となった。
冒頭、室屋選手から、
「2017年最終戦の翌日から機体の修理と整備に努め、開幕戦には2017年仕様のまま挑みました。2戦目(カンヌ)まで時間があったので、新型エンジンカウリング・ウイングチップの取り付けを行い、カンヌ戦に挑みました」
「緒戦2位、2戦目4位を獲得しました。千葉戦に臨むにあたって、小型の垂直尾翼を装着し、これで2018年の外装の大きなバージョンアップはほぼ完了しました」
「4年目の千葉戦については、機体のバージョンアップが完了し、トレーニングも福島でしっかり行ってきたので万全の体制で臨みます。天気も良さそうなので、いい結果が出るのではないかと思います」
との現状の説明があった。
垂直尾翼の小型化は、翼面積の縮小により抵抗が減少・速度が上がる半面、直進安定性の悪化と可動する補助翼も縮小され、効きが悪化する(=パイロットの技量でカバーする部分が増える)。カービー・チャンブリス選手は昨年からこのタイプの補助翼を採用・結果をあげたが、デメリットもあるため、追従したチームはこれまでなかった。
千葉のトラックについては、
「今年のコースは昨年(2017年)とほぼ同じレイアウト。中速のトラックとなり、機体に最適というコースではなかった。速度としてはカンヌ(前戦)に似ており、ここで結果が出ている(4位)ので去年よりは戦いやすい状態です」
今回、高温多湿の気候が予想されるが、
「気温が高いと空気密度が下がり速い機体と遅い機体の差がなくなる。また湿度が高いと空気密度が下がり、乾燥すると密度が上がる。セッティングは27度前後を想定して行っている。また、多湿も予想されているが、この気温・湿度でも1位のタイムを獲得できるのではと思っています」
レッドブル・エアレース千葉大会は5月26日,27日千葉県幕張海浜公園の特設会場で開催される。
(川崎BASE)