【人とくるまのテクノロジー展2018】2020年東京オリンピックで「空飛ぶクルマ」は空を飛べるか?

「SkyDrive SD-01」は、上下2段の逆に回るローターが4隅に配置されていて、8個のローターを装着することで、揚力を増強することができるそう。1つのローターが故障してもほかの7つでカバーできます。

サイズは全長3600×全幅1700(走行時)、3100(飛行時)×全高1100mm。飛行速度(目標)は100km/h、走行速度(目標)は60km/h、高度(目標)は50m。2人乗りでバッテリーにより駆動します。

1/1スケールでは第二世代といえる「SD-01」を目の前にしても「本当に飛べるの?」という疑問が浮かびます。共同代表を務める福澤知浩氏によると、有志による活動スタート(2014年の1/5スケール試作機の走行・浮上の成功)から100倍くらいのスピード感で進んできたものの、「2020年の東京オリンピック開会式での聖火点灯」という目標を達成するには、さらに100倍のスピード感で進む必要があるそう。

目標の実現に向けて「足りないものは?」という質問には、「ヒト・カネ・モノ」すべてだそうで、もちろん時間も足らないのかもしれません。また、高出力のモーターなど、日本では手に入らない部品がほとんどだそうで、海外から手に入れないと作れないという難しさもあるとのこと。

技術的には、ホバリングを安定させるのが難しいそう。ほかにも東京オリンピックで飛ばすには国土交通省の許可が必要など、環境面の整備も欠かせません。なお、カーティベーターでは、支援金、部品提供、技術提供の支援を求めています。詳細はホームページまで。

(文/写真 塚田勝弘)

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この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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