【新車・追加モデル】現行型N-BOXに+(プラス)が「設定されなかった」理由とは?

2017年8月にフルモデルチェンジを行い、2代目へと進化した軽自動車のホンダ・N-BOX。新設計されたシャーシ、エンジンによって広い室内空間と高い走行性能を実現。さらに運転支援システム「ホンダセンシング」を全車標準装備としたことにより大ヒットが続いています。

そのN-BOXに2018年4月、日常はもちろん介護から趣味まで幅広いシーンでの使いやすさを追求した「スロープ仕様」が追加されました。先代のN-BOXではスロープ仕様をN-BOX+(プラス)という独立した車種として2012年より販売されました。

しかし、現行モデルN-BOX+は設定されていません。その理由は「実際にお使いになっていただいたお客様から、特別な仕様ということがわからないようにしてもらいたいという声を頂きましたので、N-BOXのバリエーションの一つという形で開発しました」と開発者は話してくれました。

つまり、超高齢者社会を迎えた日本において介護はすでに特別なことではないのです。したがって、できるだけ標準のN-BOXと同じ仕様にして、より多くの人に使ってもらいたい。という願いから、N-BOX+という独立したモデルとして現行型ではラインアップされなかったわけです。

スロープ仕様のN-BOX、N-BOXカスタムと標準モデルの違いはリアドアの下端の見え方とリアハッチを開閉するドアハンドルの位置だけ。なぜこれだけ小さな違いに抑えられたのかというと、開発の初期段階からスロープ仕様を想定してデザインを構築してきたから。

ユーザーの声によって進化したのは外観だけではありません。普段はフラットな荷室の床として、引き出せばスローパーとして使える「スーパーフレックススロープ」。こちらは約4.5kgも軽量化し、操作性を向上しています。

この記事の著者

萩原 文博 近影

萩原 文博

車好きの家庭教師の影響で、中学生の時に車好きが開花。その後高校生になるとOPTIONと中古車情報誌を買い、免許証もないのに悪友と一緒にチューニングを妄想する日々を過ごしました。高校3年の受験直前に東京オートサロンを初体験。
そして大学在学中に読みふけった中古車情報誌の編集部にアルバイトとして働き業界デビュー。その後、10年会社員を務めて、2006年からフリーランスとなりました。元々編集者なので、車の魅力だけでなく、車に関する情報を伝えられるように日々活動しています!
続きを見る
閉じる