MR2ラングヘックは機関銃で撃たれても大丈夫!? そのメカニズムとは? そして…・その3【OPTION 1985年4月号より】

ボディに強力な新素材が多用されているのも、マッドMR2の特徴だ。なんとカーボンFRPやケブラー、そしてハニカムなどのF1マシン真っ青という(※当時)豪華・安全設計なのだ。もっとビックリするのは、室内とリヤの仕切りに防弾性の新素材が採用されている点。FRPの魔術師といわれるだけに、この方面の先行性はサスガ。

「これ、20mmの機関銃だって貫通しないから、エンジンが壊れても大丈夫だよ」だって。安心感が膨らんでくるのだ。

ボディ形状は杉山さんのセンスと空力理論に任せるしかない。このままではダウンフォースが足りないようだが、フロントとリヤにスポイラーが付く。

3月からまず、ショートテールのボディでテストか開始される。そして、谷田部に持ち込まれる手はずだ。このラングヘック、2Lで280km/h以上を狙うのも魅力だが、ショート/ロングテールの違いやボディ剛性のテスト、さらに3S-Gエンジンの耐久性など、いろんなトライができるから楽しみだ。

カスタムマシンの実用第一歩を踏み出すための実験モデル的色彩も強い。面白くなるぞ!

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奇才マッド杉山の手によりメイクされたMR2。さぁ、いよいよ走ります!と思い、谷田部テストの記事を探したのですが……無い!? そうなのです。大人の事情?で走行はできなかった?行わなかったのです。まぁ、この辺りもマッド杉山さんらしいっちゃ~そーなのですが (大汗)。

[OPTION 1985年4月号より]

(Play Back The OPTION by 永光やすの)

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この記事の著者

永光やすの 近影

永光やすの

「ジェミニZZ/Rに乗る女」としてOPTION誌取材を受けたのをきっかけに、1987年より10年ほど編集部に在籍、Dai稲田の世話役となる。1992年式BNR32 GT-Rを購入後、「OPT女帝やすのGT-R日記」と題しステップアップ~ゴマメも含めレポート。
Rのローン終了後、フリーライターに転向。AMKREAD DRAGオフィシャルレポートや、頭文字D・湾岸MidNight・ナニワトモアレ等、講談社系車漫画のガイドブックを執筆。clicccarでは1981年から続くOPTION誌バックナンバーを紹介する「PlayBack the OPTION」、清水和夫・大井貴之・井出有治さんのアシスト等を担当。
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