地元・九州で6年ぶりの兄弟ドリフト対決! 正反対ともいえる二人の心境は?【D1GP】

この二人、出身は鹿児島です。弟はいまでも鹿児島在住。兄は福島県在住です。地元は九州なので、オートポリスには友達や家族が見に来るわけです。今回も親は来なかったそうですが妹家族は観に来ていたとか。

末永兄弟の公式戦での対決は過去に5回ありますが九州での対戦は初めて。それも決勝進出をかけた大舞台。まさに地元で雌雄を決することになったのであります。この二人の心境もやっぱり特別なものだったんでしょうか?

兄の直登選手は「今回は妹夫婦が観に来てたんで、いいところを見せなきゃな、とは思ってました。甥っ子がクルマ大好きなんで。まぁマサオには勝ちたいですよね。だからガチで行ったんですけど、あの対戦のせいでタイヤを摩耗させてしまって決勝でタイヤがなかったというのが決勝の敗因のひとつでもあるんで……」と苦笑い。

いっぽうで弟の正雄選手は「いや特に意識はしなかったです。だれだろうと、今回のラウンドをきっちりとりたいと思って走ってただけです」とクールな返答。

また、対戦の前や後でなにか言葉を交わしたのかと聞くと「ないですね。走ったあとに裏のストレートで『(勝ったのは)どっちだ?』みたいなアイコンタクトしたりはしましたけど、それだけですね」(正雄選手)とのこと。

そう。じつはこのふたり、D1会場でもあまり話しているところを見ないんですね。じゃあプライベートでは連絡をとったりしているのかと聞くと「まったくないですね。D1会場で顔を合わせるっていうくらいですね」と正雄選手。しかし、直登選手によれば「マサオの情報は妹から入ってきます」。どうも鹿児島にいる妹さんとは、ふたりとも連絡をとっているようですね。でも直登選手と正雄選手のふたりは直接の交流はほとんどないようです。

いや、昔はもっとこのふたりが会話しているところも見た気がするんですけどね。なんか、対戦するたびに仲が悪くなっていくような……。

過去の対戦でも接触があったり、弟がムキになって(?)自滅したり。なんかD1GPが原因でふたりが疎遠になっていっているような気もします。

とはいえ、こんな舞台で兄弟で走れることをどう思うか聞いてみると「これだけのすごい大会で、僕も兄も走らせてもらえているっていうことは、ありがたいことですよね」(正雄選手)とのこと。

ま、チームのこともありますし、当人同士はあくまでもひとつの勝負と考えて走っているようですが、観ている側としてはやっぱり興味を持ちますよね。このふたりの対決はこれからもあるでしょうから、やっぱり楽しみです。

さて、このD1GP第3戦オートポリス。単走決勝では前戦につづいて川畑選手が優勝しました。追走では弟の正雄選手を倒した直登選手が決勝に進出しましたが、横井選手に敗れ、横井選手が優勝となりました。

中央が横井選手。左が川畑選手。そして、右が末永直登選手です。なお、このラウンドの結果、末永兄弟はふたりともシードに入り、直登選手がランキング5位、正雄選手が同7位のポジションで第4戦に臨みます。

(まめ蔵・写真提供:サンプロス)

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この記事の著者

まめ蔵 近影

まめ蔵

東京都下の農村(現在は住宅地に変わった)で生まれ育ったフリーライター。昭和40年代中盤生まれで『機動戦士ガンダム』、『キャプテン翼』ブームのまっただ中にいた世代にあたる。趣味はランニング、水泳、サッカー観戦、バイク。
好きな酒はビール(夏場)、日本酒(秋~春)、ワイン(洋食時)など。苦手な食べ物はほとんどなく、ゲテモノ以外はなんでもいける。所有する乗り物は普通乗用車、大型自動二輪車、原付二種バイク、シティサイクル、一輪車。得意ジャンルは、D1(ドリフト)、チューニングパーツ、極端な機械、サッカー、海外の動画、北多摩の文化など。
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