中から、ニュルを戦うブルーの車体が現れました。
取材用の撮影を終えると、いよいよパレットごと貨物室へエレベーターで上がっていきます。
貨物室へはフロントから入り、左にターンしますが、ウイングの高さがギリギリだったようで非常に慎重に回転させています。聞くところによると、寸法上大丈夫だからそのままだったのに、ウイングは外してくれと言われれば外したんだけど、とのこと。
無事、回転を終え、車体は後方へと飲み込まれ、無事に搭載完了です。
この車両は、昨年9月に車両開発開始、12月下旬に車両完成し、12月末~3月中旬にかけ走行テストが行われてきたものです。2月22日に富士スピードウェイで行われたシェイクダウンの様子は以前にもお伝えしましたが、途中から雪になるなど本番さながらの(?)思わぬ出来事にも遭遇し、熟成を重ねられたようです。
来る、4月14、15日には、ニュルブルクリンクサーキットにて、QFレースがあります。これは、NBR24h耐久レースを前提とした6時間耐久レースで、このレースで上位に入った
マシンには、NBR24h本戦のトップ30クオリファイに進出できる権利が与えられます。
なお、このQFレースの日はGT鈴鹿のテストデーと被るため、井口選手、山内選手の両名は不参加となり、カルロ・ヴァンダム選手、ティム・シュリック選手での参戦となります。そうして、ニュルでのマシンの最終的なチェックやドライバーのコース馴れを進める機会ともなるわけです。
そして、4月20日のニュルテストデーでは、井口選手、山内選手の2名で慣熟を兼ねたテストに参加。ここで、テスト終了後には、エンジン、ミッションを24hレース本番に向けた新品に交換されます。
辰己総監督は、その積み込みの様子を見つめながら「(ニュルで)待ってろよ」と語りました。
無事、B787-9は、成田空港の滑走路を元気に飛び立って行きました。
5月10~13日、いよいよNBR24h耐久レースとなります。
【関連記事】
SUBARU/STIがニュル24時間&GT300の体制を発表。WRX STI 2018年仕様を富士でシェイクダウン!https://clicccar.com/2018/02/24/562520/