GMが目指す3つの「ゼロ」、その鍵となるEV量産を加速させる

アメリカで売れている電気自動車といえばテスラの各モデルを思い浮かべるかもしれませんが、それに次ぐ存在感を示しているのがシボレーBOLT。ゼネラルモーターズ(GM)のピュアEVであるBOLT(ちなみにプラグインハイブリッドの名前はVOLTです)の生産量を増やすという宣言がありました。しかし、GMがBOLTを推している背景はゼロ・エミッションのためだけではありません。

GMのメアリー・バーラCEOによれば、目指しているのは「3つのゼロ」です。

ゼロ・エミッション、ゼロ・クラッシュ、ゼロ・コンジェスション。

汚染物質の排出をゼロに、交通事故をゼロに、そして交通渋滞をゼロにすることを大きな目標として掲げているわけです。具体的には、ゼロ・エミッションにつながるのはEVやFCVであり、ゼロ・クラッシュは自動運転技術、ゼロ・コンジェスションがコネクティビティ技術の進化に支えられることになるのでしょう。

もちろん、単に走行中に限ってゼロ・エミッションを実現しても発電時にCO2などを排出してはナンセンスなのはGMも理解しています。アメリカでは発電の30%を石炭に頼っているといいますが、再生可能エネルギー源の割合を改善すると、EVのCO2排出量をさらに削減することを期待しているということです。

(山本晋也)

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山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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