国交省、自動運転車による事故対応を協議。「システム欠陥はメーカーに賠償請求」

米国で自動運転車の公道を使った走行実験中に死亡事故が発生しており、技術開発と共に事故が起きた場合の補償や刑事責任のあり方などの整備が課題となっています。

そうしたなか国土交通省が3月20日、自動運転車が事故を起こした場合の自賠責保険の扱いについて協議。自動運転車と人が運転する車が混在する2020年‐25年頃を想定し、有識者による研究会で対応方針を纏めました。

それによると、自動運転車による事故についても、人が運転している場合と同様に保険金を支払う一方、原因がシステムの欠陥だった場合は、保険会社がメーカー側に損害賠償を請求できるようにするそうです。

外部からシステムへの不正アクセスによる事故についても被害者を救済できるようにするとしており、事故の発生原因を調査できるよう、走行速度やハンドル操作などを記録できる装置の導入を進めていくそうです。

ロイターによると、米国では年間600万件以上の衝突事故が起きており、4万人近くが死亡、歩行中の死者数が6,000人に上っているそうです。

交通規則を守るようプログラミングされた自動運転車が普及すれば、ドライバーによる脇見運転や居眠り運転が減り、多数の人命が救われることから、「自動運転車の安全性に対する信頼を取り戻すために、Uber(ウーバー)による今回の事故を乗り越えなければならない」とする米国家運輸安全委員会の委員長だったマーク・ローゼンカー氏の見解を紹介しています。

日本でも自動車各社が自動運転車の開発を急いでいることから、国交省内でも事故発生時の取扱いに関する議論が活発化しつつあるようです。

Avanti Yasunori・画像:NHK)

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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