前編は、OPTION大将、Dai稲田の「JSS仕様ソアラ、FISCOドキドキインプレッション」をお届けいたしました。トラストも、よくもまぁド素人のDaiちゃんに乗せたもんだと感心しちゃいましたよね(笑)。
この1984年10月臨時増刊号は、高級車最高!というハイソカー特集。そんな中でのJSS仕様ソアラの記事です。ストリートのソアラとレーシング仕様のソアラ、その違いはどんなものなのか? そんなところをチェックしてみましょう!
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超越のメカニズム、レーシング比較学
最高級スペシャルとして自他ともに認めるソアラの魅力ってナンなのだろうか。ただ高級なメカニズムと装備さえついていればイイというわけでもあるまい。
ソアラの人気の秘密は、華麗なスタイルの隅々に隠された先進性にあるといっていいだろう。
たとえばスタイルだ。巧みにエアロダイナミクスが追及されたシェイプは美しい。しかし、決して過度なスラントノーズやウェッジシェイプではない、安心感があるのだ。
サスペンションしかり。4輪独立はもはや先進メカとも言えないが、その味付けはマイルド&スポーティ。高級グレードの2800GTは電子制御システムが付く。リミテッドはESC(電子スキッドコントロール)あり。
エンジンだって、今やターボも用意されているが、2800GTはトルクフルな直6ツインカム5M-G型で乗りやすさを重視してあるのがいい。そしてなによりもソアラの高級感は運転すると実感的になる。自然にドライバーをハイソな気分に浸し、ジェントルかつ力強いムードに包み込む。「やはり高級車っていいな」と知らず知らずのうちに大人にさせてくれる。
若者がこの魅力に取りつかれるのは、なにも豪華さだけでなく、クルマに対する考え方が大人になったからかもしれない。ナンパと思うのはヒガミかもしれない。
そのソアラのレーシング仕様にも、なぜか安定感とたくましい余裕をかんじるのだから不思議だ。ジックリ、スパルタン・ソアラと比較してほしい。