ブーム再び? 懐かしのグラチャン族はイキがよくてアツかった!【OPTION 1982年11月臨時増刊号より】

チューニング系のSNSをいろいろ見ていると、なんだか最近、日本でも海外でもグラチャン族っぽいクルマを楽しんでいる方が増えている……ような気がします。というか、一部ではまったく廃れていない世界、ということなのでしょうか!?

グラチャン族とは、グラチャン=富士グランド・チャンピオン・レース、星野一義さん、長谷見昌弘さん、松本恵二さん、高橋国光さんなどなど、当時のトップレーサーたちにより繰り広げられていたレースマシンを、マイカーへ自由に表現したクルマを愛するストリートファイターのこと。

グラチャンレース開催の週末、富士スピードウェイ(以下FISCO)に向かう道すがら&FISCO内パーキングは、自慢の「ナンチャッテ・グラチャン仕様」を並べてお祭りです! ヤンチャが過ぎて社会問題にもなりましたが、熱かったことは間違いないですよね。

ということで、懐かしの……いやいや、いまだ人気のグラチャン族、その全盛期を彩ったストリートファイターたちをプレイバックしてみましょう!

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燃えよ、ストリートファイター! グラチャンはストリートレーサーの祭典だ!

ホットだぜ! オレの燃えるアメリカンZ
フェアレディZ/千葉県・A.Mクン

なんてハデなZなんだ! バーフェンからサイドスカートへかけての流れるようなライン。チンスポからリヤまで一貫して丸みを出した手法は、もちろんパテ埋め。リヤエンドもまぁるーくまとめられ、ケンメリスカGのワンテールをパテ埋めしてある。リヤゲートもRX-7用のものを加工して取り付け、それらしい雰囲気。

ググッと惹きつけるファンシータッチは、すべてこの塗装が原因。アストロフレーク・アメリカン塗装と呼ばれるこの方法は、細かい金属のツブをペイントに混ぜ、表面がザラつくことなくギラギラ輝くもの。アメリカのショーモデルのチョッパーやホットロッドに昔から使われているものです。オールペンだけで35万円! 注目度も抜群だ。

ノーズの先端には星条旗が描かれ、そのストライプが後方にいくにつれて炎に変わるといった、凝ったペイントにはただ脱帽。中身も3Lフルチューンにコニ・ショック、ダンロップレーシングタイヤを履く。内外ともに充実したマシンだ。

オバフェン付けたらこうなった
クレスタ・ターボ/埼玉県・M.Sクン

グレーにシルバーメタリック。57年式クレスタ・4ドアハードトップが、バーフェンつけて2ドアになった。なんのこっちゃ。もとはといえば、アダルトなサルーンカー。それに自作のチンスポ、リヤウイング、さらにRX-3用ワークス・バーフェンを付けたら、こうなった。

足まわりには、スピードスターホイールのスターフォーミュラF10J/R11Jにヨコハマ・アドバンレーシングは205/225だ。

しかし、このクルマは2プラス2ならぬ5マイナス3シーターになって、ちょっともったいない気もするが、まぁいいか。リヤシートがラゲッジスペースになったついでに、フロントシートはバケットになった。ウッドのステアリングホイールはモモのインディ。マフラーは自家製サイドマフラー。左タイヤだけ温まって早く減るんじゃないかなぁ?

この記事の著者

永光やすの 近影

永光やすの

「ジェミニZZ/Rに乗る女」としてOPTION誌取材を受けたのをきっかけに、1987年より10年ほど編集部に在籍、Dai稲田の世話役となる。1992年式BNR32 GT-Rを購入後、「OPT女帝やすのGT-R日記」と題しステップアップ~ゴマメも含めレポート。
Rのローン終了後、フリーライターに転向。AMKREAD DRAGオフィシャルレポートや、頭文字D・湾岸MidNight・ナニワトモアレ等、講談社系車漫画のガイドブックを執筆。clicccarでは1981年から続くOPTION誌バックナンバーを紹介する「PlayBack the OPTION」、清水和夫・大井貴之・井出有治さんのアシスト等を担当。
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