走行距離わずか370km…新車のOPTION300ZX、バラバラ事件!? その2【OPTION 1983年12月号より】

OPT流エンジン降ろしの必殺テクは配線カットなのだ!

問題は新しいV6ターボエンジンの降ろしだ。「たぶん簡単だよ。補器類や配線を付けたまま降ろせそうだから」。ところが、配線の点検になって大川さんの顔にイライラ感が出てくる。

編集時間がないので、ここは決断だ。OPTの度胸(バカさ?)でコンピューターボックスからの配線の束をカットすることに決定。これぞ必殺エンジン降ろしの奥の手なのだ! これでOPT300ZXは一日で分解された。「でも、もったいないね」というのが実感だ。

しかし、ここまでやるとフンギリもつく。ボディはロールケージで強化し、パネルも自作する計画だ。エンジンはターボのブースト圧やマフラーチューンから開始する。ポテンシャルが高いだけに、ワンステップで250km/hオーバーの世界に突入できるかもしれない。これからのチューニング、そしてテストと、オレの胸がワクワクとおどってくるのだ。楽しみだゾ!

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見事、火サスのごとくバラバラになったOPT300ZX。やっぱり…これだけ見ると「もったいな~い!」と思いますよね。トラストのカンブ大川さんもお若いし(○もまだあり!?笑)、大川さんのアシストをしているのは、後にBNR32スーパーチューンド、GReddyRXを生み出す開発部長スリラー平田さん(当時)ではないですか! 今後、このOPT300ZXが歩むあんなことやこんなこと…は、またの機会にご紹介していきますね。ひとつネタばらしをすると…ターザン山田がOPTデビューします!?

[OPTION 1983年12月号より]

(Play Back The OPTION by 永光やすの)

この記事の著者

永光やすの 近影

永光やすの

「ジェミニZZ/Rに乗る女」としてOPTION誌取材を受けたのをきっかけに、1987年より10年ほど編集部に在籍、Dai稲田の世話役となる。1992年式BNR32 GT-Rを購入後、「OPT女帝やすのGT-R日記」と題しステップアップ~ゴマメも含めレポート。
Rのローン終了後、フリーライターに転向。AMKREAD DRAGオフィシャルレポートや、頭文字D・湾岸MidNight・ナニワトモアレ等、講談社系車漫画のガイドブックを執筆。clicccarでは1981年から続くOPTION誌バックナンバーを紹介する「PlayBack the OPTION」、清水和夫・大井貴之・井出有治さんのアシスト等を担当。
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