衝突性能も当然同じ考え方で「潰れる量は基本的に同じ」だそうですから、小さなクルマはより大変そうです。なお、64km/hオフセット前突では600〜700mmほど潰れるとのこと。
今回のCX-8には、約250ch(チャンネル)のサンプリング装置を装着。そのうちダミーが60ch/体、車体が40ch、エアバッグセンサーが21chなどどなっていて、車体真下から撮影するカメラを含めて、16台の高感度カメラにより1秒間で1000コマの撮影。
CX-8のラゲッジには、多くのサンプリング装置、カメラ用機材が搭載されていました。
さらに、エンジンルーム内の燃料系などに赤や青のペイントを施すことで、テスト後に部品が動いても確認しやすいように工夫されています。
加速度計、加重計、変位計などでダミーへの入力を計測し、今回の試験では運転席と助手席に「AM50」というアメリカの標準的なダミーが搭載され、後席には6才児、10才児のダミーを装着。足元に照明が配されていて、足がどう動いたかなどがわかりやすいようにされています。
CX-8では、ドアが人力で開くかどうか確認され、ボディの潰れ方と強固なキャビン、さらには乗員の障害値性能、シートベルトやエアバッグ(センシングの最適化を含む)、内装品などの強度特性や内装品の割れ防止などの確認・検証がされるほか、燃料系の保護、ショート防止などももちろんコントロールされているか確認されます。
試験後、間近でCX-8を見ることができました。人力でドアが開けられたのはもちろん、乗員の生存空間がしっかり確保されているのが確認できました。
(文/塚田勝弘 写真・図/マツダ)
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