【平成初期の名車列伝】ありそうで無い、5ナンバーFRセダン・BMW E36系3シリーズ

まずは、なぜこんなニッチなモデルを選んだのかをオーナーの”GO OUT!!“さんに聞いてみましょう。

「以前、ユーノス・ロードスターに乗っていたことがありまして、その乗り味が好きだったのです。乗り換えるにあたりこのマツダ製スポーツカーのクローズド版のようなものはないかと思って探していく中で、数台の車歴をはさんで最終的にたどり着いたのがこのアメリカ向け318iです。
NAロードスターと同じ5ナンバーサイズ・FRであることは決め手の一つでしたが、E36であれば何でもいいというわけではありません。これは日本仕様には存在しない4気筒DOHCを積んだモデルでして、それこそが購入の直接の理由なのです」

そう、日本仕様と同じ318iというグレード名ですが、US仕様にはツインカムユニットが積まれているのでした。

ただちょっと疑問が。DOHCユニットが好きなら、そしてスポーツ志向のエンジンがいいのなら素直に日本仕様の6気筒モデルを買えばいいのでは?

「BMWのスポーツモデルといえば6気筒が良いとされる風潮もあります。が、4気筒エンジンはユニット自体が軽く、またE36では搭載位置もボディの中央近くになる(フロントミッドシップ)のでハンドリングが軽快なのです」

なおオーナーは購入後に、当初はATだったミッションを5MTに載せ替えました。もちろんスポーツドライビングのためです。

「ツインカムユニットを高回転まで引っ張りつつコーナーを曲がるのはとても楽しいです。まさにロードスターそっくりのフィーリングが味わえますよ」

いわば5人乗りロードスターと言ったニュアンスのE36・318iツインカム。

この記事の著者

ウナ丼 近影

ウナ丼

動画取材&編集、ライターをしています。車歴はシティ・ターボIIに始まり初代パンダ、ビートやキャトルに2CVなど。全部すげえ中古で大変な目に遭いました。現在はBMWの1シリーズ(F20)。
知人からは無難と言われますが当人は「乗って楽しいのに壊れないなんて!」と感嘆の日々。『STRUT/エンスーCARガイド』という名前の書籍出版社代表もしています。最近の刊行はサンバーやジムニー、S660関連など。
続きを見る
閉じる