市販車で世界初の宇宙に出たクルマ、テスラ「ロードスター」は、半永久的に太陽を周回する

宇宙開発を手掛ける「スペースX」社が2月7日未明、同社を率いるイーロン・マスク氏の愛車、真っ赤な初代「テスラ・ロードスター」を荷室に搭載した自社製ロケット「ファルコン・ヘビー」をフロリダ州ケネディ宇宙センターから発射しました。

初代ロードスターは2008年に発売(日本は2010年)され、2500台を生産。石油依存の社会から再生可能エネルギー主導の社会への移行を目指すテスラ社は、このロードスターでEVに対する認識を変えようとしました。

その後、スポーツカー並みのパフォーマンスを実現したセダン「モデルS」、SUVの「モデルX」、「モデル3」を市場に送り出し、役目を終えた初代ロードスターは火星へ向かうことに。

今回、ロケットの打ち上げは成功し、その後ドライバー席に宇宙服を着たマネキン「スターマン」を乗せたロードスターが宇宙空間に放出され、地球と火星の公転軌道を遷移する楕円軌道で半永久的に太陽を周回し続けることになります。

ちなみに、今回ロードスターの打ち上げに使われたロケット「ファルコン・ヘビー」は、再利用可能な大型ロケットで、画像からも機体内部の広さが窺えます。

市販車で世界初、アポロ計画の月面バギーに続いて宇宙に出たクルマとなった「テスラ・ロードスター」。
新型では200kWhのバッテリーパックを搭載。0-100km/h加速2.1秒、航続距離1,000kmを達成しているそうで、その高性能ぶりが注目されます。

新型ロードスターは2020年以降の発売を予定しており、現在予約を受付中。テスラ青山では今回のイベントを記念して初代ロードスターを展示(~2月12日)しているそうです。

Avanti Yasunori・画像:TESLA)

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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