トラストセリカXXトリプルターボ
227.80km/h
興味が尽きないチューニングトライアル車
もう1台、トラストからエントリーしているのが、XXトリプルターボ。製作は大阪のターボセンター・メカニカル。ベースに使用しているマシンは1G-GEU。これまでにない新しいエンジンだ。さらにターボを3基備えているところも興味深い。
なお、このマシンはいわゆる極限最高速トライアル車ではなく、トリプルターボの試作第1ステージという感じだ。それでもエンジンは2mmオーバーサイズのアルミ鍛造ピストンが使用されており、77mm×75mmの2094cc。コンプレッションも7.6と低い。これにIHI製52A型ターボチャージャーがつく。チャージ圧は1.1kg/cm2だ。
結合方法はオリジナル製作したタコ足によって1番と6番、2番と5番、3番と4番のそれぞれにターボがついている。トリプルとすることで低中速域のパワーはツイン以上に出るが、3基をバランスさせることは非常に難しい。だが、今回のテストではバランスの問題はなかったようだ。燃料増量システムはメカニカルがオリジナルで製作したフューエルコンピューターが使われている。
アイディアなのはインジェクター。これは3T-G用のノズルが使われているのだ。このように、このマシンはユニークなアイディアが満載され、熟成されていく姿は興味津々だ。
一方、走りのほうだが、1回目はトライ時に6800rpmでミスファイアを起こし、また水温、油温とも上昇気味だったためピットイン。その時、断熱材が燃え出し本格的なテストができないままになってしまった。そういった意味も含めて、次回に期待しよう。
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RE雨宮号は300km/hまであとチョイ。そしてトラストの2台、特にトリプルターボの熟成に期待ですね!(機会があればPlay Back The OPTIONで紹介いたします)。それにしても、すべてが最高速スペシャルなHKS・M300に比べ、雨宮号やトラスト号は外観など、ストリート仕様レベルに近く、それでも、これだけの記録が出せるのは流石です! なんだか今現在にも通じる3社のチューニングポリシー? ン〜時代は続いていますね。次回はこの記事から遡ること8ヵ月前、1983年7月号に掲載されたHKS長谷川浩之社長(当時)とDaiちゃんのフルブースト対談を紹介いたします。
【OPTION 1984年3月号より】
(Play Back The OPTION by 永光やすの)
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