介助者も利用者もラクに。スムーズに移乗できる電動車いす型ロボット「RODEM」が販売開始

最近、街中で車いすの利用者を見かけることが増えていますが、今後の高齢化社会の到来で車いすの利用者はますます増加すると見込まれており、いろいろな利用シーンに応じた使いやすい車いすが望まれています。

今回、テムザックから発売された電動車いす型ロボット「RODEM」は、いままで「前方から座る」形式で移乗していた一般的な車いすとは異なり、車いすの「後ろから座る」形式を採用したことが特徴で、体の向きを変えることなくベッドや椅子、トイレなどへ移乗することができ、ユーザーの背中や腰にかかっていた負担が大幅に軽減されるなど、車いすの利用者と介助者双方が楽になる工夫を凝らしています。

電動車いす型ロボット「RODEM」が備えている車いす利用者の生活の質(QOL)を向上させる3つの機能は次の通りです。

1.遠隔操作機能:Bluetoothによるスマートフォン連携機能を搭載し、スマホを使って車いずを遠隔操作することできます。

2.座面の上下機能:ベッドや椅子等の高さと車いすの座面の高さを揃えることができ、利用者はそのまま車いすの後ろから移乗すれば、簡単に乗り移ることができます。また車いすの利用中には、座面の高さを上げて歩行者とほぼ同じ目線の高さで移動や会話を楽しむことができます。

3.その場旋回機能:最小回転半径でのその場旋回ができるため、小回りがききエレベーターやトイレなどの狭い空間内でも反転することが可能です。

このような特徴を持つ電動車いす型ロボット「RODEM」は、2014年からNEDOとデンマークのコペンハーゲン、ファーボ・ミッドフュンの両市の間で締結されたMOU(基本協定書)に基づいて、現地の介護・福祉施設における臨床試験を通じて、今回の発売にこぎつけたということです。

電動車いす型ロボット「RODEM」は、2017年11月29日(水)~12月2日(土)に東京ビッグサイトで開催される「2017国際ロボット展」のNEDOブースでの展示が予定されているので、興味をお持ちの方は、ぜひ一度実物を見ていただきたいと思います。

(山内 博・画像:NEDO)