最高速の聖地・谷田部最高速 1982年年末の陣はポルシェにZにスカRS! その5【OPTION1983年2月号より】

「最高速男・Dai稲田」誕生の日の1982年11月25日に行われた最高速テスト。筑波山から吹き降ろされる強風の中、全車とも記録はイマイチでしたが、熱さは最高潮!【その1】からこの日の挑戦を見てきていますが、今回の【その5】からは、一気に参加者マシンを紹介していきます。現在も大活躍のカキモトやエスプリ、手作り感満載のMクロキンZも必見です!

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IMCポルシェターボ3.3
250.43km/h

ダウンフォース強過ぎか? フェンダーに整流版を立てたIMCターボ。これだけでもサイドへの気流はかなりよく整流されるだろう。このクルマの場合は、ややフロントのダウンフォースが強過ぎる感じ。フロントをここまでモディファイしたなら、リヤには935K3並のウイングが必要になるだろう。

Dai「恐くてフルスロットルにできないよ。直線でスピンしそうだ」
IMC飯島社長「そんな馬鹿な。空力は万全だし、足まわりもバッチリやってあるのに」
陰の声「原因はすべて14mの横風。RRでショートホイールベースだからね」

IMCポルシェ・ターボ3.3

[エンジン]排気量:3299cc/ボア・ストローク:97.0×74.4/ピストン:マーレー鍛造/カムシャフト:レース用/クランク:ノーマル/クランク:ノーマル/燃焼室+ポート:ノーマル/圧縮比:7.5:1/タービン:IHI・RHC7/ウエイストゲート:ポルシェ/インタークーラー:エアリサーチ空冷/EXマニホールド:ノーマル/燃料増量装置:ノーマル+IMC加工
[サスペンション]Fコイル:レース用トーションバー19→22mmφ/Fショック:ビルシュタイン・レース用/Rコイル:レース用トーションバー26→28mmφ/Rショック:ビルシュタイン・レース用/ブレーキ:エアロクィップ・ホース
[タイヤ]F:P7 205/55VR16/R:P7 265/50VR16
[ギヤ比]トップ:0.625/ファイナル:4.222
[エアロ]フロント:934スポイラー/フェンダー:935タイプ/リヤ:ノーマル

Mレーシング クロキンZ 3096cc
247.84km/h

MクロキンZはド迫力のチンスポで勝負! 路面ギリギリまで直角におろされたアルミ製エアダム。残念ながら、これではかなりの抵抗になってしまうし、必ずしもダウンフォースも大きくならない。しかし、さすがMならではの個性。ロードクリアランス3cm! MレーシングZがテスト前に装着したエアダムには、並いるエントラントもア然として声なし? バンク走行では車体が沈み込み路面との接触が心配されたが、その点はOK。それにしても、Mのマシンはいつもながら一味違うネ。

 

Mレーシング クロキンZ
L28改 Mレーシングチューン

[エンジン]排気量:3096cc/ボア・ストローク:89.0×83.0/ピストン:G20改/コンロッド:L26改/カムシャフト:76度/クランク:LD28/バルブ:IN44φ EX35φ/キャブレター:ウェーバー45φ改/圧縮比:秘
[サスペンション]Fコイル:ジャパン用/Fショック:レース用オイル式/Rコイル:2/2用/Rショック:ビルシュタイン/ブレーキ:4ポッド
[タイヤ]F:グッドリッチ205/50VR15/R:グッドリッチ205/55VR16
[ギヤ比]トップ:0.864/ファイナル:3.545

この記事の著者

永光やすの 近影

永光やすの

「ジェミニZZ/Rに乗る女」としてOPTION誌取材を受けたのをきっかけに、1987年より10年ほど編集部に在籍、Dai稲田の世話役となる。1992年式BNR32 GT-Rを購入後、「OPT女帝やすのGT-R日記」と題しステップアップ~ゴマメも含めレポート。
Rのローン終了後、フリーライターに転向。AMKREAD DRAGオフィシャルレポートや、頭文字D・湾岸MidNight・ナニワトモアレ等、講談社系車漫画のガイドブックを執筆。clicccarでは1981年から続くOPTION誌バックナンバーを紹介する「PlayBack the OPTION」、清水和夫・大井貴之・井出有治さんのアシスト等を担当。
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