ところでTOP10 TRIALってなに?と思われる方もいらっしゃると思いますが、これは最初に説明したとおり予選結果からベスト10のチームがグリッド上位を争うものですが、いろいろと特別なルールがあります。
まず、一台ずつがタイムアタックするので、誰にも邪魔されずにクリアなアタックラップがとれるのです。過去にSUPER GTであったスーパーラップ式予選に似ています。
次に登録ライダー3人のうち予選タイムのよかった2名が1回ずつアタックします。このときの順番も決められていて、先に乗るのはタイムの遅いほうでLOWER RIDERとして表記され、あとに乗るライダーはタイムが早かったほう、FASTER RIDERとなるのです。
グリッドはチーム内のベストタイムで決定されます。今回、YOSHIMURAのアタックでは転倒があり、1本目のタイムは計測不可。しかし2本目の津田選手のタイムが2番手であったことから2番目のポジションを得ています。
今回のような転倒などの場合、予備のマシンを持っているチームはその予備のマシンを使うことができます。
転倒する直前のシルバン・ギュントリ選手がメインのマシンと津田選手が乗っていたマシン、写真では違いが分かりづらいですが、リアのゼッケンを見てみると津田選手の方にはゼッケンに小さくTと書かれています。
予備マシンを持っている場合、決勝がスタートするまでにどちらかを使うかを決定すればいいということになっているので、転倒してもすぐに次のアタックが出来たということです。なお、決勝では一度決定したマシンから変えることは出来ません。
四輪レースを観ている人には馴染みの無いルールが多いのも、また鈴鹿8耐の興味深いところと言えるでしょう。
(写真・文:松永和浩)