バブル経済が冷え込んできた1993年8月、9代目となるR33スカイラインがデビューしました。
キャッチコピーは「ニッポンのグランドツーリングカー」として、先代の「超感覚スカイライン」から大きくコンセプトを転換してきました。
転換の理由は、先代のR32スカイラインでは抜群のスポーツ性能が高く評価された反面、販売台数が伸び悩んでいたこと。「いくらなんでも、リアシートが狭過ぎる」という居住性や実用性でネガティブな声が多かったと聞き及んでいます。
そこでR33スカイラインでは「GT」の意味に立ち返り、グランドツーリングカーの本流を目指して大人4人が速く快適に長距離をドライブできるクルマとして開発。全幅を広げ3ナンバー化するとともに、後席の居住性を改善するためにホイールベースを105mmも延長して、ローレルと同一にしました。
走りの面では、ホイールベースの大幅延長で居住性と直進安定性が向上。エンジンは2.5L直6DOHCとDOHCターボを主力として余裕の走りを実現するとともに、リーズナブルな2LのOHCもラインアップ。また4輪マルチリンクサスやスーパーハイキャスに加えて、バッテリーをリアに移設して重量バランスに配慮するなど、グランドツーリングカーとして、様々な対策を実施しました。