2017年4月、100周年を機に富士重工業から社名変更を行ったSUBARU。
2016年度JNCAP(ジェイエヌキャップ)において過去最高得点を更新し、勢いに乗っている感があります。
現在におけるSUBARUの目指す「安心と愉しさ」とは、走って楽しめるだけでない、安全で安心して楽しめるクルマでないといけない、と思いますが、いまのSUBARUの売上が伸びている背景には、走りの楽しさで買っていたお客さんにプラスして安全技術の高さに対するイメージが大きく寄与していると思われます。
そんなSUBARUが、報道陣に向け、その安全性をどのように構築しているのか、衝突実験のデモンストレーションなども含め、披露しました。
SUBARUの考える安全は、まずは0次安全。視界、ドラポジ、操作のしやすさなど、あたりまえのことが当たり前にできる、クルマを運転するための基本的構造のことです。
次に、アクティブセーフティ。シンメトリカルAWDや低重心、高いシャシー性能などを指し、多少危険な状態でも人間が危険を回避できる車両の機構、構造などです。
そして、プリクラッシュセーフティ。万が一の状況に近付いたことを判断し、人間を助けようとしてくれるアイサイトです。
それでも事故になってしまった場合に人を守るのがパッシブセーフティ。「乗員保護」「歩行者保護」などを行います。
ABS、エアバッグ、衝突安全ボディなどに加え、アイサイトなどの予防安全技術の普及により、事故件数の軽減と死亡者数は年々減ってきました。
ところが、ここへ来て減少数が頭打ちに近くなってきました。自動車事故の中でも、乗員の死亡者数が減少を続けてきたのに、歩行者の死亡者数が減っていないのです。
これまでも比較的柔らかなボンネットと硬いエンジンとの隙間を大きくして頭部への衝撃を和らげるなどの措置は取られてきましたが、インプレッサ/XVでは柔らかくすることができないピラー部分やワイパーの付け根部分をカバーする歩行者用エアバッグを開発し、全車に標準装備しました。さらに、シートベルト装着を警告し促すシートベルトリマインダーを乗車定員5名分用意しました。
こうした結果、インプレッサ/XVは、日本における自動車の安全性を評価するJNCAPにおける乗員保護、歩行者保護、シートベルトリマインダーの各項目で歴代最高得点を獲得。当然、その合計である総合評価も歴代最高得点となったのです。