ゼロ・エミッション(排ガスの有毒物質をゼロにする)流れは、大気汚染に苦しんだアメリカ・カリフォルニアがトレンドを生んでいます。そのカリフォルニア州の港湾における環境対策の一つとして、トヨタのFC(燃料電池)技術が使われることになりました。
2017年夏から始まる実証実験で、市販FCV「MIRAI」のFCスタック(発電機)2基と12kWhの駆動用バッテリーを搭載した大型トラックが運用されると発表されたのです。
燃料電池トラックの最高出力は約500kW、最大トルクは約1800Nm。総重量約36トンでの走行が可能ということです。十分な水素タンクも搭載、満充填で約320kmの航続距離を想定しています。
乗用車よりも大気汚染への影響が大きい貨物運送。ゼロ・エミッション大型トラックによる効果がどの程度期待できるのか、この実証実験で示されることが期待されます。
(山本晋也)