ゼロ・エミッションの切り札になるか?トヨタの燃料電池ユニットを大型トラックに搭載した実証実験がスタート

ゼロ・エミッション(排ガスの有毒物質をゼロにする)流れは、大気汚染に苦しんだアメリカ・カリフォルニアがトレンドを生んでいます。そのカリフォルニア州の港湾における環境対策の一つとして、トヨタのFC(燃料電池)技術が使われることになりました。

2017年夏から始まる実証実験で、市販FCV「MIRAI」のFCスタック(発電機)2基と12kWhの駆動用バッテリーを搭載した大型トラックが運用されると発表されたのです。

燃料電池トラックの最高出力は約500kW、最大トルクは約1800Nm。総重量約36トンでの走行が可能ということです。十分な水素タンクも搭載、満充填で約320kmの航続距離を想定しています。

乗用車よりも大気汚染への影響が大きい貨物運送。ゼロ・エミッション大型トラックによる効果がどの程度期待できるのか、この実証実験で示されることが期待されます。

(山本晋也)

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山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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