── フロントを見て行きたいと思います。グリルは先代が閉じた5角形でしたが、新型ではより大きく、解放された表現となりました
「フロントはブランドのを象徴ですから、今回はシグネチャー・ウイングを完成されたアートピースとして見せたかった。先代ではランプの中に伸びていたウイングが独立したパーツとなり、彫りの深い大人の表情となっています」
── ボンネットとウイングの間にすき間を設けたのもその一環ですか?
「ここはふたつの意味があります。まず見え方として、両者を離すことで先のようにウイングがしっかり独立して見えること。もうひとつは機能面で、法規上、反対側のターンランプが45度の角度から見えるよう工夫をしているんですね」
── ノーズ先端を前に伸ばし、逆スラント的にした意図はどこにありますか?
「ボディとキャビンのバランスを見直すには、ノーズの長さが重要になります。先代はノーズが上を向いていましたが、今回は外寸ギリギリまで前に出し、アゴを引いた大人の表情にしたかった。もちろん、いかにクルマを美しく見せるかを考えた結果でもあります」