一体感とディテールの両立は実現できる!C-HRのチャレンジ・デザイン(後編)

── ピラー内ドアハンドルやフローティングルーフは流行りの表現ですが、今回あえて採り入れた理由はなんですか?

「当初のコンセプトから個性豊かでスペシャルな印象を与えることを狙いとしています。そのひとつとして普通にドアが5枚あるように見えないようにしたいという思いがあり、リアドアハンドルをヒドゥンタイプとしました。また、スピード感あるシルエットをより強化するという狙いと、かつ欧州で展開しているバイトーン(ツートン)化などへの対応も初期から想定しておりましたので、このようにAピラーの付け根とCピラーの上部をブラックアウトしたルーフ構成としています」

── リアについて伺います。ランプと一部リアパネルを、ボディより大きく後方に押し出す表現としたのはなぜでしょう?

「先のとおり、絞り込んだキャビン(アッパーボディ)と張り出させたホイールフレア、タイヤとの対比による足回りの逞しさ、スタンスの良さを表現することが狙いです。リアランプは、ダイヤモンドをモチーフとした形状を踏襲しつつ絞り込まれたキャビンをくわえ込むような構成として、そのグラフィックやLEDランプでの光り方も含め特徴付けています」

この記事の著者

すぎもと たかよし 近影

すぎもと たかよし

東京都下の某大学に勤務する「サラリーマン自動車ライター」。大学では美術科で日本画を専攻、車も最初から興味を持ったのは中身よりもとにかくデザイン。自動車メディアではデザインの記事が少ない、じゃあ自分で書いてしまおうと、いつの間にかライターに。
現役サラリーマンとして、ユーザー目線のニュートラルな視点が身上。「デザインは好き嫌いの前に質の問題がある」がモットー。空いた時間は社会人バンドでドラムを叩き、そして美味しい珈琲を探して旅に。愛車は真っ赤ないすゞFFジェミニ・イルムシャー。
続きを見る
閉じる