トヨタがヤリス(ヴィッツ)でラリーに挑むマシンとドライバーを披露

さらに、「人もクルマも、競い合いの中で、鍛えられ成長していきます。TOYOTA GAZOO Racingは負け嫌いですからWRCでも負けたくありません。先日、トミ・マキネンとクルマを走らせ、このクルマで戦っていく自信を共有することができました。トミをはじめとするフィンランド、ドイツ、日本のチームメンバー達が努力を続けていくので、ぜひ応援して欲しいです」と意気込みを語っています。

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ラリー、レーシングドライバー「モリゾウ」の名でも知られる豊田章男社長だけに「走らせた」という経験からも自信があるようです。

今回公開されたヤリスWRCは、2017年シーズンのFIA技術規定に準拠。380psを誇る1.6L直噴エンジンを搭載し、同規定によって設計の自由度こともあり、空力面で優れた水準を達成したとしています。

20161213_01_02_s 設計・開発には、トム・フォウラー、サイモン・キャリアー、ミッコ・ルオホなどの経験豊富なエンジニア・チームが携わっています。

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チーム代表のトミ・マキネンは、「ヤリスWRCは、信じられないほどのポテンシャルを持つ、優れた設計のクルマです。まだすべてのポテンシャルを引き出せているわけではないですが、ヤリスWRCは、信頼性と速さを兼ね備えているといます」とこちらも自信のコメント。

2017年1月にモンテカルロで開催される開幕戦には、2台のヤリスWRCの参戦が予定されていて、ヤリ-マティ・ラトバラとユホ・ハンニネンの2人のドライバーがステアリングを握ります。また、今年WRC 2でタイトルを獲得したエサペッカ・ラッピも、テストドライバーとして、シーズンを通してチームに参加。

エースドライバーのヤリ-マティ・ラトバラは、2002年に初めてWRCに参戦してから2016年シーズンまでで16勝を上げています。169回の出場回数、コ・ドライバーのミッカ・アンティラと共に3回のWRC年間ランキング2位を達成。

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ユホ・ハンニネンは、コ・ドライバーのカイ・リンドストロームとともに参戦。ヤリスWRCの初期のテスト走行から開発に参加し、世界ラリー選手権でも豊富な経験を持ち、ヤリスWRCを知り尽くしているそうです。

17年ぶりとなるWRCの舞台でトヨタがどんな輝きを放つか、世界中のラリーファンの視線が集まることは間違いないでしょう。

(塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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