【公道試乗】税込価格2370万円のホンダNSXはエブリデイスーパーカーなのか?

乗りやすいといっても、特別さがスポイルされているわけではありません。フロントのトルクベクタリングにより鍛えられたシャシーは低速域からシャープで、遊びのないハンドリングを味わうことができます。切り増すことなく、ピシッと思い通りに曲がっていく様は、速度域にかかわらず特別なクルマであることを実感させるのです。

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さらに、ナビ画面の車両設定・メーター表示を見ていくと「スピードリミッター機能」という項目が用意されているのに気付きます。これは、場所を問わずに180km/hのスピードリミッターをオフにできるというもので、位置情報に影響されることなく、クローズドコースであればそのポテンシャルを引き出せることが期待できる機能。

そこまでのスピードを出す当てがなくとも、リミッター機能をオフにするだけで特別なスーパーカーに乗っているという気分が味わえます。

ちなみに、NSXの最高速度は308km/h。その領域でもフロントのツインモーターはベクタリングを行なうことで、ハンドリングの精度を上げてくれるということです。

●ホンダNSX 主要スペック
車両型式:CAA-NC1
全長:4490mm
全幅:1940mm
全高:1215mm
ホイールベース:2630mm
車両重量:1780kg
乗車定員:2名
エンジン形式:V型6気筒ツインターボ
総排気量:3492cc
システム最高出力:427kW(581PS)
システム最大トルク:646Nm(65.9kg-m)
変速装置:9速DCT
燃料消費率:12.4km/L (JC08モード)
タイヤサイズ:前245/35ZR19 後305/30ZR20
メーカー希望小売価格(税込):2370万円

(写真と文 山本晋也)

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この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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