── サイドに移ります。先代のキャラクターラインはフロントホイール部からリアに向けて上り基調でしたが、今回はほぼ平行ですね。
「まずはダイナミックさ、前後への伸びやかさです。また、歩行者保護によりノーズが高くなっていますので、あまり低い位置からラインが始まると前のめりなイメージになってしまうんです」
── サイドグラフィックは、もっとシンプルな形状にはできなかったのでしょうか?
「初期には単純なアーチ型やリアに抜けた案もありましたが、伸びやかさのために強いベクトル感を出したかった。ちょうど矢印が前後に向かうようなイメージですね。なので、リアクオーターガラスも、とくに先代を意識したわけではないんです」
── ボディ下部の「切り欠き」はよく見られる手法ですが、上側にフレアを付けてまで強調するのは珍しいですね
「ミニバンの縦横比の中でも、より走りの印象を出すためにキースケッチからあった表現ですね。もちろん5ナンバーの制約は大きかったのですが、ボディのピークから下りてきた面を、ここでもう一度出すことで巧く処理できたと思います」
── なるほど。では続きは後半でお聞きします。
(すぎもとたかよし)