迫力あるフロントマスク、スポーティなリヤビューが目を惹くC-HRは、サイドビューもスタイリングの重要なポイントだと言います。数値で表すと、全高に対するタイヤ(タイヤハウス)の高さが占める割合がライバルよりもかなり大きく、44.5%となっているんだそうです。ちなみに、トヨタ調べではライバルは41〜43%超くらいとのこと。
C-HRを単に「プリウス派生のSUV」と捉えると、このスポーティSUVを正確に理解したことにはなりません。パワートレーンは、プリウスと同じ1.8Lエンジンを積むハイブリッド(電気式無段変速機)がFF、1.2LターボにはCVTが組み合わされる4WDとなっています。
1.8LのハイブリッドはFFのみ、1.2Lターボは機械式の4WDのみというのが気になります。というのも、ハイブリッドの4WDといえば、プリウスが現行モデルになって登場したE-Four(後輪が電気駆動の4WD)の採用はなかったのか気になるところ。トヨタのMS製品企画 ZE 主任の刑部太郎氏によると、やはりE-Fourの検討もしたとのこと。
しかし、走りをより重視したC-HRには、モーターの容量が心許ない、ということなどから見送られたそうです。プリウスよりも重量が重くなるということもあるかもしれません。
C-HRのグレードは1.8Lが「G」、「S」、1.2Lターボが「G-T」、「S-T」の4つで、「G」と「G-T」が装備充実グレードで、「S」と「S-T」が標準。
このところの新車で気になる安全装備面では、「Toyota Safety Sense P」が全車に標準で用意されているほか、「ブラインドスポットモニター」や「リヤクロストラフィックアラート」、「クリアランスソナー&バックソナー」が設定されています。これらの後方視界をサポートする機能はC-HRがデザインコンシャスなモデルで、斜め後方の視界に割り切りを感じさせるだけにぜひチョイスしたいところ。それだけ自信を持ってスタイリッシュなリヤ回りに仕上がった、ということもできそうです。
(文/塚田勝弘 写真/前田惠介)