大人気のタントじゃダメなの? ムーヴ・キャンバスが必要とされるワケ

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だからこそ、全高1600mm台として子育て感を薄くしたスライドドアモデルのムーヴ・キャンバスが、「待ってました」とばかりに受注を集めているのでしょう。

実際、ムーヴという名前はついていますが、スライドドアによりキャンバスの車両重量は920kg(FWD)と、車重的にはムーヴ(820kg)よりタント(930kg)に近く、パワートレイン(最終減速比など)はタントと共通となっています。

インパネがセンターメーターデザインとなっているのもタントに近い印象を受け、実際にはタントのチョップド仕様という面もありそうですが、それでもムーヴという名前を使っているのは、タントという名前が持つ「子育て」イメージを払拭するためでしょう。

実際、市街地を走行してみても、重心こそ低く安定感はありますが、加速感などはタントに近いもの。ただし、後席に乗員が乗っているときのフラット感はこのクラスとしては上々で、親世代と同居している30代というコンセプトから考えられる大人3名乗車での移動を意識した足回りに仕上がっているといえそうです。

●ダイハツ・ムーヴキャンバスGメイクアップSA II(2WD)主要スペック
車両型式:DBA-LA800S
全長:3395mm
全幅:1475mm
全高:1655mm
ホイールベース:2455mm
車両重量:920kg
乗車定員:4名
エンジン型式:KF型
エンジン形式:直列3気筒DOHC
総排気量:658cc
最高出力:38kW(52PS)/6800rpm
最大トルク:60Nm(6.1kg-m)/5200rpm
変速装置:CVT
燃料消費率:28.6km/L (JC08モード)
タイヤサイズ:155/65R14
メーカー希望小売価格(税込):1,544,400円

(写真:小林和久 文:山本晋也)

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この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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