住友商事、米国USH社と中大型車用燃料電池で業務協力契約を締結

大手商社の住友商事は、グループ会社の米州住友商事を通じてUS Hybrid社(USH社)と、USH社の中大型車用燃料電池の生産・量産化支援等に関する業務協力契約を締結したと発表しました。

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USH社は、カリフォルニア州トーランスに本拠を置き、1996年から中大型車用の燃料電池・電気パワートレインに関する事業を行っています。住友商事は、今回のUSH社との契約で自動車メーカーを含む日系企業に、大型バス・トラックに好適なUSH社の中大型車用燃料電池技術を売り込むことを目指しているようです。

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USH社は、カリフォルニア州の路線バスで燃料電池を搭載した大型バスの実証実験を行った実績があり、その実証実験で21,000時間を超える耐久性能と、故障なしで90パーセント以上の稼働率を記録し、米国エネルギー省傘下の国立研究機関からも高く評価されています。

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また、従来から燃料電池の課題と言われてきた、水素と酸素の電気化学反応で燃料電池内部に発生する生成水が寒冷地の冬季に凍結する問題に関して、USH社は燃料電池内部に発生する生成水の制御を改善する技術を開発した点で注目されています。

一方、トヨタの「ミライ」やホンダの「クラリティ」に代表される小型乗用車用燃料電池技術の分野で先行している日本の自動車メーカーでは、大型バス・トラック向けの中大型車用燃料電池については、トヨタと日野自動車が2015年に燃料電池バスを豊田市で実証実験する試みを行っています。

今回の住友商事グループによる中大型車用燃料電池事業に関する動きが、今後日本の自動車メーカーに、どのように拡大していくかに注目が集まっています。

(山内 博・画像:住友商事)