エスティマの塗装方法はどこが違う? ミニバン初の2トーンカラーに採用された新手法

通常、2トーンルーフはルーフ下などをマスキングし、色を変えるルーフなどを再塗装する手法が採用されています。そのため、ルーフなど塗り替えた部分はボディカラーと異なる色になっていますが、ドアの隙間やボンネット内などは元のカラー(ボディカラーと同じ)になってしまいます。

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一方のエスティマの2トーンカラーは「まず外側をマスキングしてから」ボディカラーを塗装し(写真の場合は「レッドマイカメタリック」)、その後ブラックで塗装するため、ルーフやピラーなどはもちろん、ドアを開ければ分かるように、室内側もすべてブラックになっています。

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先述したような従来の方法だと、ドアの隙間やボンネットを開けると違う色(元の色)が出てきてしまい質感は損なわれるという欠点がありました。

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そこで発想を逆転。工場と一体となって開発された今回の手法により欠点を克服したそうです。

エスティマのルーフカラーは、ブラックのみとなりますが、7月上旬の取材時点で1日に6台くらいしか生産できないという貴重な2トーンカラー。5万円高という価格設定は、工程を考えると「買い」といえそうです。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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