その優勝を決定したファイナル4での室屋選手の飛行です。
この時居た場所には場内実況は聞こえませんでしたが、室屋選手の飛行直後、そして最後の選手が飛んだ後に、観客の大歓声が聞こえてきました。
日本人、エアレース世界選手権・初優勝の瞬間でした。
エアレースの舞台裏・ハンガーでもファンサービスも行われています。
ここはサーキットのピットやパドックのような場所で、 パイロットも気さくに対応してくれます。マティアス・ドルダラー選手は自身でバッチを配布していました。
今年還暦のナイジェル・ラム選手、今シーズンでの引退を表明しています。
写真を撮らせて頂いた際「応援しています」と話掛けたところ握手を求められ、がっちり握手して頂きました。痛くはありませんが、今年還暦の方とは思えない握力でした。流石、一昨年のワールドチャンピオンです。
その後釜を狙いたいのが、チャレンジャークラスで優勝したクリスチャン・ボルトン選手。
現役チリ空軍の中佐で、スタントチームの司令官。航空自衛隊のブルーインパルスの司令官というトコロでしょうか。昨年同クラスでの優勝経験がありますが、今年も継続参戦というのですから、如何にマスタークラスパイロットが選りすぐりなのかが判ります。
ちなみに昨年千葉のチャレンジャークラスで優勝したのがコプシュタイン選手です。そのコプシュタイン選手の機体は子供に人気が出そうなイラスト満載のデザインです。
さらに、ピトー管には七面鳥人形を被せるヨーロッパ流ジョークの手厚い保護がされていました。
今回は体調不良で練習フライトは行ったものの、決勝の飛行を見送ったイワノフ選手。 イワノフ選手の機体は常に進化しているといわれるほどカスタマイズが図られているのですが、TVの飛行シーンではなかなか特徴は判りません。
しかし、機体を正面からみるとキャノピーがヘルメットの幅ほどに絞られています。昨年は機体幅に近いサイズがあったので、随分細くなりました。 これだけ絞り込めば尾翼の付け根付近迄効率良く風が流れ、旋回(舵の利き)は良い筈です。その差はほん僅かかもしれません。が、 1/1000秒のタイムを争うレースだけにその効果は侮れません。
今年の総合優勝最右翼とみられていたマット・ホール選手は海外メディアのTV取材がひっきりなしで後を絶ちません。
あまりに続いていたので、ついにあくびも。疲れちゃいましたね(笑
千葉戦は強風による予選中止など波乱続きでした。しかし、オーバーGによるDNF(失格)を除けば、パイロンヒット等のペナルティも少なくタイムも接戦で、大変面白かったです。
千葉・浦安の両市長も継続開催に意欲を見せていましたので、来年もスーパーパイロット達に幕張で会えるかもしれません。その時、室屋選手がチャンピオンになっている事を期待したいですね。
(川崎BASE・photo:y.kanoh)