思うようなマシン開発が進まず、レギュレーションにも邪魔をされた今年のニュル。
それをカバーしたのは『運』であり、それを呼び込んだチーム全体の『執念』であり、ドライバー全員の『実力』だったという辰己総監督。
勝った嬉しさはもちろんですが、マシン開発に関する困難さ、それがゆえに「スパッと勝ちきれなかった」ことに、どこか『悔しさ』が滲んでいるようにも見えました。
「でもね、我々は勝つために出ているわけですから。やっぱり、勝たないといけない。みんなにきっとしばらくの間は喜んでもらえるんだろうなと思いますよ」
そう語って、辰己総監督はチームの輪のなかに入って行きました。
スバルSTIチームは、すぐにスーパーGTへの戦いに集中するとともに、来年に向けたクルマと体制づくりに入るものと思われます。
スバルSTIチームの戦いは、まだまだ続きます。
(写真・文 ハイパーレブ/86&BRZ WORLD編集長 渡辺文緒)