トヨタ自動車が20年物の「超長期社債」を発行する訳は?

利回りは10年債が年0.1%程度、20年債が年0.4%程度になりそうで、1998年に20年債を発行した際は3%だったことを考えると、いずれも過去最低水準。

同社はマイナス金利政策導入後に大きく低下した市場金利のメリットを享受、調達した資金を設備投資や運転資金などに充当する考えのようです。

一般的に満期10年までを長期、11年以上を超長期と呼んでおり、今回発行する20年債はいわゆる「超長期債」と呼ばれるもの。

これまでの超長期債の発行は、電力・ガスや鉄道会社などの安定収入が見込める公共業がほとんどでしたが、3月には味の素が同社として初めて20年債を出すなど、裾野が一般の事業会社にまで広がる傾向にあります。

マイナス金利環境で高利回りの金融商品が減少していることから、運用難にあえぐ投資家が増えており、超長期債の需要が高まっているようです。

Avanti Yasunori

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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