1.6リッターディーゼルについては、プログラムの書き換えだけでなく、パーツも追加するという内容で、作業時間は1時間未満を見込んでいるとアナウンスされています。
パーツといっても、吸気量を測るエアフロメーターの手前に「フロートランスフォーマー」という吸気の流れを変えるメッシュのついた部品を追加するだけ。これによりセンサーの精度を改善することで、新規に書き換える制御プログラムに対応することができるということです。
いずれの対策においても、NOx(窒素酸化物)の排出を抑えながら、燃費やパフォーマンスといった要素を犠牲にしないというのが、新プログラムの開発におけるテーマ。はたして、走りを犠牲にすることなく、環境性能を両立させるという本来のクリーンディーゼルらしさを実現しているのでしょうか。
欧州だけで対象車が数百万台といわれるディーゼル問題。対策完了には2016年いっぱいはかかる模様です。
なお、日本ではフォルクスワーゲンのディーゼル車は正規販売されていなかったので、ディフィートデバイスを搭載した車両は、並行輸入されたわずかな台数にとどまっているということです。
(山本晋也)
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