スズキは1981年に米GMと提携、1985年に米国での自動車販売をスタート。
1989年にはGMとの合弁工場で生産を開始し、2007年には米国で10万2000台を販売したものの、GMの急激な業績悪化により、リーマンショック後の2009年にGMとの提携を解消しました。
その後、米国販売の減少から、2012年11月にスズキの米100%子会社のASMCが総額約280億円超えの負債を抱えて経営破綻。
米国市場からの撤退を余儀なくされ、現在に至っています。
2009年にGMとの提携解消後、後ろ盾を失ったスズキは同年12月に今度はVWとの包括的提携を発表。これが今回の火種になることに。
VWの当時のトップは90年代始めから矢継ぎ早の企業買収により、傘下にアウディ、ポルシェ、ベントレー、ランボルギーニ、ブガッティなど12ブランドを擁する一大VWグループを構築した豪腕経営者のフェルディナント・ピエヒ氏。
今となってはなぜ当時、鈴木社長がピエヒ氏の思惑(スズキ買収)を見抜けなかったのかが、大いに悔やまれるところ。
その背景にはGMとの提携解消で一匹狼では先行きが危ぶまれていたことや、保有株で圧倒的な差が有るにもかかわらず、VWとの「対等な立場での提携」を望んでいたことが有るようです。
さらには、スズキ側がVWの提携条件にあまり詳細に目を通していなかったのではないか、との説まで登場しています。