トヨタ・オーリスの1.2L直噴ターボの走りは「フツー」!?

ガソリンエンジンの燃費向上は、ストップ&ゴーが多く速度域の低い日本ではハイブリッド化が進みましたが、コストや重量増、交通事情などから欧州ではダウンサイジングターボが主流になっています。

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さて、トヨタが世界戦略車オーリスに搭載した1.2Lの直列4気筒DOHC直噴ターボは、10.0という圧縮比で、最高出力は116ps/5200-5600rpm、最大トルクは185Nm/1500-4000rpmという数値で、新制御が採用されたCVTとの組み合わせ。

新しい直噴ターボエンジンは、水冷シリンダーヘッド一体型のエキゾーストマニホールドとシングルクスロールターボを組み合わせ、過給効率向上が図られています。

また、コンパクトな水冷式インタークーラーにより、良好なアクセルレスポンスを実現しているのも謳い文句。

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このCVTは、駆動力オンデマンドと呼ぶ制御ロジックが採用されていて、アクセルワークからドライバーが要求する駆動力を弾き出し、エンジントルクと変速比を制御しているそう。

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気になる動力性能ですが、遅くはありませんがグイグイと加速していくパワフルなものでもなく、たとえばフォード・フィエスタの直列3気筒ターボ(100ps/6000rpm、170Nm/1400-4000rpm)よりも大人2人分くらい車両重量が重いとはいえ、意外と「フツー」。

1500rpmより下の回転域では線が細いのは、ダウンサイジングの先鞭をつけたフォルクスワーゲン(アウディ)も同様ですから仕方がないところでしょう。

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もちろん、これはいい意味で普通ということで、ストップ&ゴーの多い町中では普通に走る分には不足はありませんし、スポーツモードあるいはパドルシフトを駆使すれば十分な速さを堪能できます。

最大トルクが発揮される1500rpmからは力感が強まりますが、明らかなターボラグを感じさせないのは最近のダウンサイジングターボらしいといえます。

今回の試乗はお台場の街中で、高速道路は走れませんでしたが、日本の道路事情でも使いやすいパワートレーンに仕上がっています。

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直接乗り比べたわけではないので断言はできませんが、日産ノートの「エコスーパーチャージャー」である、1.2L直列3気筒DOHCの98ps/5600rpm、142Nm/4400rpmよりは、スペックどおり力強い加速を得られるという印象。

気になるJC08モード燃費は19.4km/Lと良好ですが、ガソリンはハイオク指定になります。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久、塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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