自動電気炊飯器が発売/三億円事件発生/日産のエクストレイルFCVが大臣認定を取得!【今日は何の日?12月10日】

■東芝が日本初の自動式電気釜を発売。三億円事件が発生

日本初の自動式電気釜(引用:東芝未来科学館)
日本初の自動式電気釜(引用:東芝未来科学館)

1955(昭和30)年12月10日、東京芝浦電気(現、東芝)から、日本初の自動電気釜(炊飯器)が発売されました。実際に開発したのは、東芝から開発を依頼された東京大田区の町工場を営んでいた三並義忠/風美子夫婦でした。美味しいご飯を炊くのは非常に難しかったようで、家や工場を抵当にして大量のコメを買い入れて、3年間試行錯誤を繰り返したそうです。電気釜は、主婦の家事負担を大幅に削減した画期的な発明品として、もちろん大ヒットしました。

三億円の現金輸送車に使われていた同型の日産・セドリック
三億円の現金輸送車に使われていた同型の日産・セドリック

また1968年(昭和43)年のこの日、通称「三億円事件」が起こりました。東京府中にある東芝工場の社員のボーナス総額約3億円を積んだ輸送車が、白バイ警官を装った犯人にクルマごと奪われるという、何とも大胆な事件でした。犯人のモンタージュ写真が公開され、事件はすぐに解決すると思われましたが、計17万人以上の捜査官を投入するも結局犯人が見つからないまま、1975年に時効を迎えました。何回も映画やTVドラマで扱われ、今も語り継がれる日本犯罪史に残る大事件です。ちなみに当時の3億円は、現在の価値で20~30億円だそうで、当時の反響の大きさが伺えますね。

さて、クルマ界の今日は何があったのでしょう?

●日産のエクストレイルFCVが国交省大臣の認定を取得!

2002(平成14)年のこの日、日産燃料電池車「エクストレイルFCV」の国土交通省大臣認定を取得し、国内の公道試験を開始すると発表しました。日産のFCVは、中期環境行動計画「ニッサン・グリーンプログラム2005」に基づいて開発され、トヨタとホンダが進めているFCVに対抗する狙いがありました。

2002年に国交省大臣の認定を取得した日産のエクストレイルFCV
2002年に国交省大臣の認定を取得した日産のエクストレイルFCV
エクストレイルFCVの構成、エンジンルームにモーター、床下にリチウムイオン電池、後席下に水素タンク
エクストレイルFCVの構成、エンジンルームにモーター、床下にリチウムイオン電池、後席下に水素タンク

エクストレイルFCVは、燃料電池とリチウムイオン電池を組み合わせたハイブリッド方式、水素は350気圧の水素タンクに充填。出力85kWのモーターを駆動して、最高速度は145km/h、航続距離350kmが達成されました。心臓部の燃料電池スタックは、UTC Fuel Cells社(米国)製の最高出力63kWの固体高分子型です。国内外の公道試験で得られたデータで改良を重ね、その後2004年に神奈川県や横浜市などに納入され、限定リース販売を始めました。

2004年の横浜市長へのエクストレイルFCVの寄贈式
2004年の横浜市長へのエクストレイルFCVの寄贈式

2013年には、日産はルノー・日産アライアンスとダイムラーフォードによるFCVの共同開発という新たな取り組みをスタートさせました。2017年にFCVの本格的な発売を目指していましたが、社内事情から2018年にFCVの開発を中断することを発表しました。まだFCVのコストが高く、水素スタンド不足などの当面の課題が解決されないと判断したからです。

ホンダも、2021年に「FCXクラリティ」の生産を中止しました。日産もホンダも生産は止めるが、FCVの開発は継続すると発表しています。長く究極のエコカーと言われ続けているFCVですが、まだまだ普及には時間がかかりそうですね。

毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかも知れません。

Mr.ソラン

この記事の著者

Mr. ソラン

Mr. ソラン 近影
某自動車メーカーで30年以上、自動車の研究開発に携わってきた経験を持ち、古い技術から最新の技術までをやさしく解説することをモットーに執筆中。もともとはエンジン屋で、失敗や挫折を繰り返しながら、さまざまなエンジンの開発にチャレンジしてきました。EVや燃料電池の開発が加速する一方で、内燃機関の熱効率はどこまで上げられるのか、まだまだ頑張れるはず、と考えて日々精進しています。夢は、好きなクルマで、大好きなワンコと一緒に、日本中の世界遺産を見て回ることです。