東大が「ワイヤレス インホイールモーター」搭載EVを開発!

サスペンションの動きによる送電、受電コイル間の位置ずれに強い「磁界共振結合方式」を用いた電力伝送技術とSiCパワー半導体用いた電力変換技術によりワイヤレス化を実現したそうで、これにより、断線の恐れが無くなり、信頼性が飛躍的に向上したとしています。

EV(出展 東京大学)

一次側(車体側)の回路はバッテリー電圧を適切な直流電圧に変換するDCDCコンバータと、直流電圧を高周波電圧に変換するインバータで構成。

変換電力をワイヤレスで二次側(ホイール側)回路のコンバータに伝送、インバータを介してモーターを駆動する構造。

現在、国土交通省の国総研や豊橋技術科学大学が道路を走行しながらタイヤを介してEVを充電する「走行中給電」の実用化を目指しており、同研究室はこのワイヤレスインホイールモーターがこれに適していると言います。

EV(出展 豊橋技術科学大学)

つまり道路から直接4輪のインホイールモーターへ電力を供給したり、その電力を逆にワイヤレスで車体側のバッテリーに飛ばして充電する事が可能となり、モーターからの回生電力もワイヤレスで充電することも可能に。

EV(出展 豊橋技術科学大学)

「走行中給電」技術との合わせ技により、大容量のバッテリーを必要とせずに航続距離を飛躍的に伸ばせるEVが誕生する可能性が有るという訳です。

■東京大学 Webサイト
http://www.k.u-tokyo.ac.jp/info/entry/22_entry400/

■豊橋技術科学大学 Webサイト
http://www.comm.ee.tut.ac.jp/we/ja/researches_7.html

 (Avanti Yasunori) 

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この記事の著者

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Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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