アルトターボRSにMTがない理由が判明。なぜなら……

「どうしてAGS(セミオートMT)しかないんだー! ホットハッチにはMTで乗りたいぞー!」

ああ、スッキリした。

ALTO_TURBO_RS_04

AGSっていうのはメカニズム的にはMTをベースにしているので走りのダイレクト感はあるのですが、クラッチ操作は自動化されているので運転操作はAT感覚。クラッチペダルもないし変速も通常は自動だから、MT好きとしては「ちょっとちがうなー」って感じなんですよ。

実は、このクルマのスペックを知ったときからその疑問、というか不満は感じていました。乗ってみたら、より強くそれを感じたので思わずこうして原稿に書いちゃったわけです。

もちろん、開発の偉い人にもその疑問をぶつけてみましたよ。

曰く「今はATの時代。より多くの人に乗ってほしいから(ATとして運転できる)ASGなんです。走りはMT同様にダイレクトだから不満はないと思いますが、やっぱりMT欲しいですかね?」とのこと。

走りがダイレクトとかの問題じゃないんですよ。クラッチペダルを動かしながらマニュアル変速することで、クルマと息をあわせていく感覚が好きなんです。MTにこだわるのは速さとか燃費とか効率とかじゃないんですってば。

すると開発の偉い人はこう言いました。「ギヤボックスは既にあるので、メカニズム的にはMTを搭載することもまったく問題ありません。」と。

この記事の著者

工藤貴宏 近影

工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジンのマツダCX-5。
AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
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