後半、特にラスト10周あたりからの目まぐるしく変わる路面状況でライバルたちが激しく浮き沈みする中、井口選手は安定したタイムでノーミスを貫きながら最後まで走りきって8位でチェッカーフラッグを受け、#61 SUBARU BRZ R&D SPORTとしては今季初のドライバーズポイントを獲得するに至りました。
決勝終了後、本島監督は筆者とのインタビューに、こう答えて下さいました。
C 「決勝レース、お疲れ様でした。今回のレースのポイントを教えてください」
本島監督(以下M) 「とにかくひとつもミスが出来ない状況で、本当にノーミスで最後まで走りきったことがポイントでしょう。もともとBRZは富士が得意では無いので今回の順位は、今できることを全部やりきって出した順位と言ってもいいでしょう」
C 「今の時点では満足できる順位であると?」
M 「8位で満足できるわけは無いでしょう。だからこそ開発の手は緩めませんよ。ただ、本当に壊れないクルマに仕上がっているということはいえます」
C 「タイ、富士、鈴鹿と続いていきますが、シリーズを通しての勝算はいかがでしょう」
M 「BRZが得意とするサーキットが鈴鹿以降の3連戦で続いているのでここは絶対に取りこぼさないようにすれば、結構いいところまでいけるかもしれない、とは思っています」
次戦のタイも昨年は5位と、悪くないポジションでフィニッシュしているBRZ。今回の富士でのドライバーズポイント獲得は復活の狼煙ではないでしょうか。シーズンの中盤から後半に向けて開発が進めば、この青い六連星は大きな成果が期待できるものだと確信します。
(写真:吉見幸夫 文:松永和浩)