静かな視聴室に用意されていたのは、今回発表されたカーナビの「Type Z」シリーズと、同社のハイレゾ音源対応のカースピーカーで、環境は車内とはまったく異なりますが、それでもすぐにその違いを明確に聴き取ることができました。
今回登場した「MDV-Z702」と200mmワイドコンソール用「MDV-Z702W」は、JVCケンウッドがすでに家庭用オーディオやヘッドホン、ポータブルアンプなどさまざまなハイレゾ音源製品を投入している一環でもあり、さらにJVCケンウッド・ビクターエンターテインメントではハイレゾ音源の配信(HD-Music.)まで行っているという体制を整えているからでこそ。
ハイレゾ音源を再生するには、ハイレゾ音源と対応スピーカーが必要ですが、同社独自の高音質化技術「K2テクノロジー」により、ビット拡張や周波数帯拡張、波形補正を行うことで録音時に失われた信号成分を補完し、CDやMP3などの圧縮音源、ハイレゾ音源もより高音質化するという機能も搭載されており、マスター音源の質に近づけることが可能になっています。
デモカーで視聴する機会もありましたが、従来のCD音源とハイレゾ音源ではナビの表示部に「Hi-Resolution Audio」のロゴがないと、非ハイレゾ音源かハイレゾ音源か分からないほどの高音質で、難しいことを考えなくても市販カーナビでいい音が聴きたい人にオススメできる仕上がりといえます。
気になるのは、純正スピーカーでも高音質が楽しめるのか? という点ですが同社の説明員という前置きはありますが、どなたでもその違いが分かるはずと自信たっぷりでした。
価格はオープンですが、「MDV-Z702」、200mmワイドモデルの「MDV-Z702W」ともに14万円前後という店頭予想価格で、店舗によってはもう少し安い価格も付けられているようです。
(塚田勝弘)