マツダ・ロードスター
日本のオープンカーといえば、やはり「ロードスター」を語らないわけにはいきません。
最大の特徴は、1000kgを下回る車重が生む軽快なフットワーク。エンジンは約120psほどですが、昨今の軽自動車ほどの軽さのボディを動かすには十分な性能。手首のスナップだけで小気味よく変速がキマるトランスミッションも相まって、クルマ好きなら思わず膝を打ちたくなるような“意のままに操る”楽しさを味わわせてくれます。
リトラクタブル・ヘッドライトがアイコンともいえる初代ロードスター(通称:NA)が醸し出す独特の味わい深さも魅力的ですが、個人的にオススメなのは二代目ロードスター(通称:NB)であります。
車重は1000kgを超すものの、エンジンの出力をわずかに向上させることで相殺。サスペンションのセッティングをはじめ、ボディ剛性も強化されており、コーナリングの際に初代に感じられた軽さゆえの不安感が払拭されています。
また、走行性能以外にも手が加えられており、とりわけリヤウィンドウがビニールスクリーンからガラスへと変更された点に注目です。これにより、初代のルーフを開ける際の面倒臭さがなくなり、気軽にオープンドライブを楽しめるようになりました。
ただし、初代も二代目も改めて見ると快適装備や安全装備には、さすがに古さが感じられます。そこで、2005年に登場した三代目(通称:NC)は、プラットフォームを刷新したことで居住性が向上したほか、快適性と安全性にさらなる磨きがかけられました。
1989年に登場(余談ですがワタクシと同い年)し、“意のままに操る楽しさ”を貫く一方で、時代が求めるニーズにもしっかりと応えてきたロードスターは、25周年を迎える今年、ついに新型(ND型)へと進化します。
初代に迫るほどコンパクトかつ軽量なボディに、歴代モデルで培ってきた快適装備や安全性などを詰め込んだ、まさに集大成とも言えるモデルだけに期待に胸が高鳴ります。
報道によると、登場は6月とのこと。春ドライブには一足遅れてしまいますが、夏の日差しのもと風を感じながらのドライブや、鮮やかな紅葉の中の秋ドライブも良いですよね。