日産とアメリカ航空宇宙局(NASA)が自動運転でタッグを組む理由とは?

今回の実験では、NASAミッションコントロールセンターで実施されている惑星探査車の遠隔操作と同様の技術を適用するそうで、自動運転車両の最初のプロトタイプ車両を用いた検証実験は、2015年内に実施予定。

日産とNASAが技術を持ち寄ることで、遠隔操作という高度な自動運転技術が可能か検証するというのが今回の提携の核心のようです。

Nissan and NASA partner to jointly develop and deploy autonomous日産のメリットは、エイムズ研究センターのピート・ウォーデン所長の下記のコメントからその一端がうかがえます。

「これから日産と共同で行う研究内容はすべて、これまでエイムズ研究所がNASAの主要プログラムに大きく貢献してきた領域です。火星探査計画ソフトウェアや、国際宇宙ステーションに搭載されているロボット、次世代の航空管制システムなどは当研究所が開発に貢献しました。私たちは、このパートナーシップによって培われた知識を将来の宇宙航空分野の発展に活用できることを楽しみにしています」。

NASAは、日産の自動運転車両で採用されている革新的な要素技術、専門知識を共有しながら、車両を使った輸送に関する共同研究、適正なプロトタイプシステムの利用、ロボットソフトウェア用実験設備の活用などが可能になるのが利点だそうです。

宇宙と地球上の自動運転技術にどんな共通点があるのか意外に思えた提携ですが、素人には想像もつかない提携効果が見込めるようです。

(塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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