さて、その具体的な内容ですが、一見するとかつてない突っ込んだ速度取締り情報公開のように見えます。
しかしながら、例えば都内の各警察署の具体的な重点路線も、所轄エリアを繋ぎあわせれば結局、都内主要幹線全線になってしまいます。(元もと警視庁から重点路線が指定されています)
高速道路交通警察隊の重点路線を見れば、もっと端的にわかります。高速道路全線が重点路線になっているのですから。
しかも、「指定した路線・時間帯以外においても」取り締まりますと逐一赤字で注記されています。
要は、都内すべてを取り締まりますということに──これも当然の帰結でしょう。(全国も同様です)
ですが、これでは「意味があるように見えて、実はあまりない」建前情報だと思われてもしかたありません。
高速道路の速度取り締まりはオービスと(覆面)パトカー追尾で。写真は関越道下り。60キロポスト付近。午後3:30。
とはいえ、この全国都道府県警の「速度管理指針」、そして各警察署の「速度取締指針」は警察の速度取り締まりの基本となるものです。その意味で事故防止の観点から「速度取締り」をあらためて検証するにはいい素材だといえるでしょう
ただ、速度取り締まりは総じて午前中(6時〜)が多いことなど、重点時間は「具体的な」参考になりそうです。
兵庫県豊岡市。国道426号、東行き。“卵かけごはん”で有名な“但熊”の先でレーダー式ネズミ捕り。
レーダーの向こうに停止係が待ち構えています。時間は午前11:00。
こうして見ると「速度取締指針」はその基本コンセプトからして、より具体的で有効な取り締まり情報を求める向きには、あまりに建前過ぎて不満が残ります。「速度取締指針」には肝心な取り締まり場所のピンポイント情報や日にち(曜日)情報はありません。
その点、現実的には「こんどの公開交通取締りは、いつ・どこで・なにを」といった従来通りの「公開交通取締り情報」の方が、注意喚起も含めてドライバーにはお役立ちのような気がします。
地域によって差がありますが、日時、場所、内容に関して結構具体的な情報公開も行われています。
ちなみに、東京都(警視庁)の「公開交通取締り」情報では「12月13日午前7-9時の一斉速度取締り(534件摘発)」に次いで、「19日(金曜)夜間の飲酒運転 一斉取締り」が予定されています。
「飲んだら乗るな」は予定日に限りません。これからの年末年始、誘惑に負けないようにくれぐれもご注意を!
(I&I PRESS)