トヨタ「MIRAI」とホンダFCVとの違いはここ!

また、来夏からの欧米等への輸出を考慮した最高速度175km/hの実力を持つゼロエミッションカーであることが判明しました。

FCVの心臓部となる燃料電池「FCスタック」の体積出力密度は3.1kW/L、駆動用モーターの最高出力は154ps、最大トルク34.2kgmとなっています。

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(出展 トヨタ自動車)

コンパクトながらも高性能な「TFCS(トヨタフューエルセルシステム)」を搭載。

燃料電池による発電のメカニズムは水の電気分解と逆で、高圧タンクから送り込まれる水素と、空気中から取込んだ酸素をFCスタック内で化学反応させることで電気を発生、モーターで走行する仕組みとなっています。

車両前部にPCU(パワーコントロールユニット)やモーターを配置、FCスタックや水素タンクを車両の中央部床下に配置することで、低重心かつミッドシップのような優れた前後重量バランスを実現。

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大人4人が快適に移動できる室内空間と広いトランクスペースを確保しています。

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ちなみにFCスタックは厚さ1.3mmのセル370枚から構成されており、最高出力114kWの電力を瞬時に発生させます。これは一般的な家庭用燃料電池(0.7kW)の160倍以上のパワーに相当。

水素燃料を70MPaで充填可能な高圧タンクを2本搭載しており、ガソリン車と同等の安全性を確保すべく80km/hで後続車に追突されてもびくともしない丈夫なタンク構造。

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床裏は空力に配慮してカバーで覆われており、凹凸の少ないフラットな状態。

また災害などの停電時に約60kWhの大容量、かつ最大9kWの電力供給能力を持っており、トランク内に設けられたCHAdeMO端子からの電力利用が可能となっています。

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この記事の著者

Avanti Yasunori 近影

Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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