もはやMINIじゃない! ミニ+ディーゼルの組み合わせ?【MINI Cooper SD CROSSOVER試乗】

その名の通りコンパクトカーとは言いましたが、ミニと言えどもサイズはミニマムじゃありません。特に今回登場したのはクロスオーバーに搭載されていますので、全長は4105mm、全幅は1790mmとおよそ1.8m、全高は1550mmです。ちなみにベーシックなミニと言えるMINI ONEは3835×1725×1430mmなので、ひと回りくらい大きな感じですね。ちなみにちなみにクラシックミニは全長は約3m、全幅は約1.4mなのでかなり成長したのがわかります。

MINI Cooper SD CROSSOVER_04 MINI Cooper SD CROSSOVER_02

MINI Cooper SD CROSSOVER_03サイズも立派になっていますが、位置づけもプレミアムコンパクトという立派なポジションです。低回転でも力強くグイグイ走るディーゼルは、欧州では高級車に搭載されていますのでイメージにもあうとも言えます。まあ、エンジンにコストが掛かってしまうので車両価格も高くなってしまうのも原因ではあるでしょうが。

そんな背景でミニのクロスオーバーに登場したディーゼルは、ベースのMINI Cooper D CROSSOVERとよりパワフルで上級のMINI Cooper SD CROSSOVERがあります。

今回はSDに試乗しました。

MINI Cooper SD CROSSOVER_01

エンジンをかけても、「うん、こりゃゼッタイにディーゼルだな」とキッパリ言い切れるほどディーゼルらしいウルササはほとんどありません。クルマに興味のない人だったら、「あ、普通のエンジンのエンジンがかかった音ね」と思うでしょう。

MINI Cooper SD CROSSOVER_25走り出しはやはりディーゼルらしい低回転で走っても変速無しにいつでも加速するぞという感覚がアクセルを通じて右足に伝わってきます。

ちょっとした山道で右に左にとカーブを走ってみましたが、ミニらしい小気味よいハンドリングを持ち合わせながら、けっして軽々しいという感覚ではありません。フロントが軽くないはずなので、サスペンションがうまくタイヤの性能を引き出して軽快に感じさせているのでしょう。

乗り心地ももはやミニではなく、重厚感すら感じます。

これはまたまたミニがミニの持っていた(古い)キャラから離れていった感がありますね。いい意味で。

大きくて立派でひと回り大きな高級車のようにどっしりした乗り味で、見た目には愛くるしいデザイン、他にはないものとしてその存在価値も十分にあると言えるでしょう。

この記事の著者

小林和久 近影

小林和久

子供の頃から自動車に興味を持ち、それを作る側になりたくて工学部に進み、某自動車部品メーカへの就職を決めかけていたのに広い視野で車が見られなくなりそうだと思い辞退。他業界へ就職するも、働き出すと出身学部や理系や文系など関係ないと思い、出版社である三栄書房へ。
その後、硬め柔らかめ色々な自動車雑誌を(たらい回しに?)経たおかげで、広く(浅く?)車の知識が身に付くことに。2010年12月のクリッカー「創刊」より編集長を務めた。大きい、小さい、速い、遅いなど極端な車がホントは好き。
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