新型マツダ・デミオディーゼルでATよりMTの燃費が優れる 3つの注目ポイント

その1:車重が圧倒的に軽い

デミオXD(ディーゼルFF)の車両重量を比べてみると、6MTは1080kgで、6ATは1130kgとなっています。単純にトランスミッションだけで50kgの違いがあるとはいえませんが、これだけの重量差は燃費性能にも影響するのは間違いありません。しかも、MTの1080kgというのは計測モードにおけるランクを下げることができるのも有利に働きます。燃料タンク容量がMTは35L(ATは44L)となっているのも軽量化につながっています。

その2:レシオカバレッジがワイド

トランスミッション全体のギア範囲をしめすものとしてローギアをハイギアで割ったレシオカバレッジを用いることが多いのですが、ここでもMTは優勢。MTの1速は3.230で6速は0.490、レシオカバレッジは6.592。一方、ATは1速が3.552,6速は0.599でレシオカバレッジは5.930。MTのほうがワイドで、燃費性能には有利な傾向にあるといえます。

その3:最大トルクを抑えてある

デミオXDに搭載されるSKYACTIV-D 1.5 クリーンディーゼルの最高出力は77kW(105馬力)/4000rpmとトランスミッションにかかわらず共通ですが、最大トルクはATが250Nmなのに対して、MTは220Nmと控えめになっています。現代のクルマではトルクを抑える理由は燃費性能のためだけとは限りませんが、トルクを抑えたことも30.0km/Lというモード燃費につながったといえそうです。

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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