走るって面白い!を改めて実感。新型スバルWRX、サーキット試乗

アメリカでも欧州でもタイでもおこなわれていたのに、日本では遅れていたスバルWRX の日本発表。待ち続けること数ヶ月、やっと日本でも発売されて姿を見ることができました。

そんなWRXの高性能版「STI」で早速サーキットを走ってきましたよ。

SUBARUWRX-2P2X3202

ステージは富士スピードウェイ。しかも、本コース。F1だって開催された日本屈指のサーキットで、フルノーマルの市販車を試乗させようっていうのだからスバルさん太っ腹。

しかも驚いたのは、市販車のサーキット試乗でありがちな、速度を抑制するための臨時シケインの類が一切ないこと。

そんなことからも、スバルが「WRX STI」の走りにどれだけ自信を持っているのかが垣間見られるってもんです。

じゃあ遠慮なく行かしてもらいますよ!

SUBARUWRX-2P2X3198

何が凄いかって、その安定感。高いエンジン性能にものを言わせて出した速い速度にもかかわらず、ボクみたいな中途半端なドラテクの持ち主でも破綻なく走れちゃうんです。

アクセルを踏めば凄く加速するし、ハンドルを切ればその通りに曲がるし、ブレーキを踏めば挙動が乱れることなくちゃんと減速する。その当たり前のことを、速度の高い領域で涼しい顔してできるのにまずは驚き。

きっとぜんぜん限界まで達していないってことなんでしょうけど、速度はけっこう速いんですよ。それでいて、ひとたびコーナリングの姿勢に入れば本当によく曲がる。いやもう、ちょっと進入に失敗したな、なーんて思ってもクルマがちゃんとリカバリーしてくれるんですよ。走りの水準が高いって、こういうことを言うんでしょうね。

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こうやって、生半可な腕でも高い速度域で安心して走れちゃうのが「WRX STI」に乗って感じた凄さ。それこそもっとドラテクに精通した人ならさらに1段も2段も高い領域でタイヤを滑らせながらのドライビングエクスペリエンスを味わえるんでしょうけれど、その世界は別の人のインプレで疑似体験してくださいね。

SUBARUWRX-2P2X3189

普通のクルマ好きの運転レベルのボクが高速サーキットで感じたのは、とんでもない安定感だってこと。「WRX」は限界領域で走ってナンボっていう風潮もあるけれど、そうじゃなくて高い安定性を生かして非日常を体感するのも乙なもんだと思いました。いうなれば歌姫May J.と一緒にカラオケに行って、横で「レリゴー♪」と歌ってもらう。そんな感じの幸せでしょうかね。

SUBARUWRX-1U3Z2287 

(工藤貴宏)

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この記事の著者

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工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジンのマツダCX-5。
AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
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