―――まず、予選でのポールポジション獲得。佐々木選手ご自身のGT300通算最多ポール記録を12回へと更新しましたが、予選の内容もとてもドラマチックな展開でした。31号車とまさかの同タイム1分38秒414。1000分の1秒まで同じという。
佐々木(孝太):ルール上では先にタイムを出したほうが上位になるので、同タイムでも僕らが負けていた。だから最後の最後は、気合と根性!だと思い、一途にプッシュしました。
―――最後はやはり、人間力なんですね。
佐々木:レースは人の力は重要です。それに日曜日の天候が全く分からない状況でしたので、少しでもスタート時のリスクを減らそうと思ったら有利に立てる(視界も開けている)前からスタートしたい。是が非でもポールを獲りたいという思いもありました。
―――渾身のラストアタックで1分38秒256。素晴らしい予選だったと思います。迎えた決勝日。どのような戦略を描いていましたか?
佐々木:雨量が目まぐるしく変わる週末でしたが、ドライだった土曜日の練習走行、予選も、ウエットだった日曜日の朝のフリー走行でもずっとトップタイムを出せていました。ミシュランタイヤも非常にいい仕事をしてくれていましたし、車も非常に合っていた。だから決勝スタートで、1コーナーをトップで曲がることが出来れば十分に(優勝)チャンスがあると思っていました。
―――描いていた通りの展開になりましたね?
佐々木:はい。スタートで2番手の31号車プリウスに並ばれたけれど、曲がった後は自分のペースで走れた。