現在、軽自動車の最高燃費はスズキが昨年12月に発売したアルトエコの「35.0km/L」。
対するダイハツは昨年8月に発売したミラ・イースの33.4km/L。
これまで火花を散らしてきた「燃費バトル」の歴史を振り返ってみると…
2011年09月 ダイハツ ミラ・イース 30.0km/Lを達成
2011年12月 スズキ アルト・エコ 30.2km/Lを達成
2013年03月 スズキ アルト・エコ 33.0km/Lを達成
2013年08月 ダイハツ ミラ・イース 33.4km/Lを達成
2013年12月 スズキ アルト・エコ 35.0km/Lを達成
と、まるでネットオークションの入札を思わせるような履歴を辿ってきましたが、これまでの経緯からしてダイハツがこのまま指をくわえて見ているとも思えません。
日経新聞によれば、今年に入って沈黙を守っていたダイハツが「ある画期的な方法」で40km/Lの厚い燃費の壁を突破したようで、福岡県の研究拠点で新技術の実用化に目処を付けたといいます。
その方法とはエンジンの燃焼機構に電子レンジなどに使う電磁波を導入するというもの。電磁波と組み合わせることで燃料がより燃えやすくなるとか。
排ガスの温度変化を利用した発電システムも取り入れて動力の補助や電装品の電源に利用するそうで、コストや性能を見極めた上で量産車に採用する模様。
さらに、6月発売予定の次期「コペン」で採用する樹脂パネルや樹脂製燃料タンクも投入。
一方のスズキはマイルドHV搭載で40km/Lの壁を越えようとしているとの情報も。
トヨタがHV技術の粋を集めて次期プリウスで40km/Lの大台超えを目指す中、同様なコストを注ぎ込めない軽自動車ではブレークスルー無しでは達成不可能な領域まで来ていると推測されることから、世界の自動車メーカーが度肝を抜くような技術が飛び出す可能性がありそうです。
日本自動車工業会によれば、燃費性能が5km/L向上すると年間で約4600円が節約(160円/L想定)でき、来年4月からの軽自動車税増税分を吸収可能となるそうで、ダイハツ、スズキ両社は増税による販売の冷え込みを防ぐべく「燃費40km/L」の実現を急いでいるようです。
■ダイハツ ミラ イース Webサイト
http://www.daihatsu.co.jp/lineup/mira_e-s/index.htm
■スズキ アルト エコ Webサイト
http://www.suzuki.co.jp/car/alto_eco/
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